[No.628-1]秋に触れて
No.628-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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(・・・今日は涼しいのね)
連日猛暑が続くと、1、2度下がっただけでも心地よく感じる。
(もうすぐ、9月だもんね)
風にもいくぶん、秋の気配を感じないわけじゃない。
真夏の風とはどこか違う。
「あっ!・・・ノンビリしてられないわね」
あまりの清々しさに、つい足を止めてしまっていた。
「おは・・・よう?」
「どうしたの・・・浮かない顔ね?」
やはり顔に出ているらしい。
もちろん、ちゃんとした理由がある。
「会社に来る時さぁ・・・」
今朝は珍しいほど、清々しく一日がスタートした。
踏み出す自転車のペダルもいつもより力強かった。
それなのに・・・。
「・・・そう言えば、服汚れてない!?」
今朝、走り始めてから数分後にあるものと衝突しそうになった。
「あるもの?」
「何だと思う?」
そんなつもりはなかったが、朝からちょっとしたクイズが始まった。
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