« [No.620-2]血が騒ぐ夏 | トップページ | [No.621-2]二人連れ »

[No.621-1]二人連れ

No.621-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
(・・・あれ!?)

声こそ出なかったが、併走する友人と顔を見合わせた。

「どうしたんだろう・・・」

友人も同じことを考えていたらしい。

「・・・そうね」

通学途中にすれ違う女子高生。
・・・とは言え、私も女子高生のひとりだ。
いつも二人組みとすれ違っていた。

「心配だね」
「喧嘩でもしたのかな?」

その言葉には理由がある。
数日前から、彼女たちから笑顔が消えた。
いつもなら、おしゃべりしながら併走していたのに。

「じゃなきゃいいけど」
「今日はタマタマひとりだけかもしれないし」

たった一度だけで物事を決め付けるのは良くない。
けど、心配せずにはいられない。

(No.621-2へ続く)

| |

« [No.620-2]血が騒ぐ夏 | トップページ | [No.621-2]二人連れ »

(025)小説No.601~625」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.621-1]二人連れ:

« [No.620-2]血が騒ぐ夏 | トップページ | [No.621-2]二人連れ »