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[No.616-1]雨上がりのメリーゴーランド

No.616-1

登場人物
女性=牽引役  男性=相手
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川沿いの道を歩いている。
特別な意味はない。
駅へ行くのまでの合理的なルートだからだ。

「昨日、雨すごかったよね?」

それほど大きな川じゃない。
それだけに増水の名残が良く分かる。

「そうだっけ?」

あれほどの雨だ。
気付かない方がおかしい。

「ほら、色んな物も流れて来てるでしょ?」

普段はごくおとなしい川だ。
でも、今は少しだけやんちゃな状態だ。

「・・・みたいだな」

さっきから気のない返事が続いている。

「ほんと大雨の次の日って感じね」

それは私も同じかもしれない。
どうでもいい話を続けている。

「・・・あっ!アレ見てみろよ」

今までとは打って変わった彼の声だった。

(No.616-2へ続く)

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