[No.615-2]追憶~その後~
No.615-2
「・・・仮に・・・ね」
「えっ!?なに・・・」
彼が照れくさそうに話はじめた。
「仮に僕が札幌に居たとしたら飛んで来てくれる?」
「・・・お葬式ってこと?」
彼が小さくうなづく。
「縁起でもない話・・・しないで」
「・・・だから、あくまでも仮にだよ!」
とは言え・・・可能性はゼロじゃない。
「そうね・・・行かないかも」
「そ、そうなんだ・・・」
嘘は付いていないつもりだ。
「だって、もう死んじゃった後でしょ?」
「ハッキリ、言うなぁ・・・」
だからこそ、しなくてはならないことがある。
それは、友人の死で分かったことだ。
「だから・・・」
「元気なうちに会いに行く・・・どんなことがあっても」
(No.615完)
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