[No.614-1]掃除のおじさん
No.614-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「ほんと、感心しちゃう・・・」
「・・・何がだよ?」
週末は彼女が住むマンションで過ごしている。
「ほら、掃除のおじさんいるでしょ?」
「・・・あぁ」
エレベーターホールから少し離れた位置で床を磨いている。
僕も何度か見掛けたことがある。
「いつも熱心に掃除してるのよね!」
「だって、それが仕事だからだろ?」
僕にはごく当たり前のように映るが・・・
「あなたも同じようにできる?」
「掃除を・・・か?」
専用の道具は見えども、さほど難しくはないだろう。
「そうじゃなくて・・・」
「人が見てなくても手抜きせすにできるかってこと!」
確かに僕らを気にしている様子はない。
「いつも床とか綺麗にしてくれるんだよね」
当たり前と言えば当たり前だ。
でも彼女の言葉通り、手抜きも可能だ。
誰かがいつも見ている訳じゃないからだ。
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