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[No.611-2]心にキラリ

No.611-2

「拾えない!?」
「危険なもの?それとも重量物?」

そのどちらでもない。

「スパナよ」
「・・・ネジなんか回すやつだっけ?」

役目は違うけど、イメージはできているようだ。

「そうよ、それの小さいタイプかな?」

もっと大きなものを見たことがあるからだ。

「それなら簡単に拾えるじゃない?」
「それがね・・・埋まっていたの」
「・・・ん?」

意味は伝ってもすぐには理解できないだろう。

「アスファルトの道路にね・・・埋まっていたの」

もちろん、初めてそんな光景を見た。

「1ヵ月前くらかな・・・」

確か、その道路の舗装工事をしていた記憶がある。

「その時に誤って埋めてしまったんじゃないかな」
「それは珍しい光景ね」

あの道を通る人はみんな驚いているだろう。

「きっと友達とかに話してるんじゃない?キラキラしながら」
S611
(No.611完)
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