[No.610-1]恐竜と怪獣
No.610-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「これ、ゴジラだよね?」
「そうだよ、よく知ってるね」
ただ、ここからが問題だ。
「小さい頃、母親に買ってもらったものだよ」
かなりの年代ものだ。
「そんな雰囲気あるよね~」
確かに見た目は随分、痛んではいる。
それにところどころに落書きもしてある。
「じゃぁ・・・そのゴジラ、取ってくれないかな?」
「いいよ」
意地が悪いけど、ちょっと彼女を試してみた。
「案外、軽いのね」
案の定とは、このことだ。
「これさぁ・・・」
「ゴジラじゃないんだよね・・・」
「えっ!うそでしょ!?」
彼女が手にとったのは、ふたつある内のひとつだった。
ゴジラは彼女が手に取らなかった方だ。
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「(025)小説No.601~625」カテゴリの記事
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