[No.609-2]超前向き
No.609-2
「・・・うそでしょ!?」
「そんなビックリしないでよ、たかが2時間くらいよ?」
「たかがじゃないよ!その距離は・・・」
でも不思議と辛くはなかった。
むしろ、今の私には丁度良かった。
「・・・丁度良い?」
「うん、ダイエット中だし」
もしかしたら、これが歩こうと思ったきっかけかもしれない。
「ほんと、前向きね」
「そう?」
自分ではあまりそんな風には思わない。
「いざとなったら、歩いて帰れることが証明できたし」
いわゆる帰宅難民は免れそうだ。
「無茶したらダメだよ」
「分かってる・・・あっ!そうだ・・・」
少し離れた位置に私鉄が走っていることを知った。
その駅から歩いて15分程度・・・といったところだった。
「今回の一件がなかったら・・・」
新しい発見はなかったかもしれない。
「・・・さっきの“前向き”って言葉取り消すわ」
「“超”!前向きよ、あなたは」
(No.609完)
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