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[No.602-2]チャレンジャー

No.602-2

「分からないわけでもないけどね」

いわゆる“M”ではない。
言い換えるなら、修業的な感覚だ。

「苦しさそのものより・・・」
「それを乗り越えた時の達成感?」
「・・・だな」

そのひとつがフルマラソンへのチャレンジだ。

「それなら、少しマイナーな大会から始めたら?」

言い訳がましいが、応募する時点からそれが始まっている。

「簡単に出られないことも、その苦しさのひとつさ!」
「ふ~ん・・・そんなもんなんだ?」

ただ、当選したらしたで、正直こわい。
フルマラソンどころか、学生以来、長距離を走ったことがない。
いや・・・長距離どころか、日常生活では“走る”ことすらない。

「と、とにかくチャレンジあるのみ!」
「だから・・・なんだ」
「ん?・・・なにがだよ?」

ニヤニヤ顔が、鼻に付く。

「私とつきあってるのも、そのチャレンジのひとつ?」
「そ、それは・・・」

正直、その問いに対しては答えにくい。
S602
(No.602完)
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