« 2015年3月 | トップページ | 2015年5月 »

2015年4月

ホタル通信 No.241

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.376 御札の効果
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性

この話は、とある小説と少なからずリンクしています。その小説の後日談的な立ち位置です。

その小説は「No.112 願い事~鈴虫寺から~」であり、真相は「ホタル通信 No.014」で書いたとおりです。
早い話、鈴虫寺に行った本当の目的を、No.376で描いています。
ただ、自分でもビックリするほど、かなり後にこの話を書いています。その理由はあるような、ないような・・・。

後日談的ではありますが、実話度は低めです。全体的には創作で、所々のニュアンスが実話です。
“悪いことが続いた”のは事実であり、厄年と相まったからこそ、御札を買おうとなったわけです。
別に御札の効果を本気で信じていたわけではありませんがそうでもしないと心穏やかではいられませんでした。

さて、その御札は今でも名刺入れに忍ばせています。
苦しかったこと、辛かったこと・・・一番身近で感じとってくれたでしょうから。
T241
web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.603-2]未来への伝言

No.603-2

「・・・あっ!」
「ん!?」

友人がなにか思い出したような表情をしている。

「そういえば、家にある・・・」
「・・・なにが?」
「え~っと・・・名前・・・なんだっけ・・・」

“ここまで出掛かっているんだけど”のパターンだ。
思い出せなくて悶絶している。

「ほら、ヘッドホンして・・・持ち歩け・・・」
「それ、ウォークマンでしょ?」

さっきまでの悶絶が歓喜に変わった。

「多分、一号機だと思う」
「父親がそんなこと言ってた」
「一号機って・・・ある意味、博物館ものじゃない!?」

たしか、その時代はカセットテープだったと思う。

「それにしてもよく持ってたわね、お父さん」
「いつも、それで聞いてたんだって・・・私の声」

友人が幼いころに、父親が録音したものらしい。

「さすがにテープは残ってないけど」
「ウォークマンは今でも父の写真の隣に置いてあるの」

S603
(No.603完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
 ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.603-1]未来への伝言

No.603-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
意外なところから話が広がっていくことがある。

「3代目からはずっと同じメーカーだよ」

もともとはスマホの話をしていた。
スマホの登場で、パソコンと向き合う時間が減った・・・
そんな話だった。

「私もそのメーカー!」

それがパソコン自体に話が移ってしまった。

「今じゃ、少数派だろうけど」
「そうね、スマホと同じね」

品質、デザイン、価格・・・選ぶ基準はたくさんある。

「でも、やっぱり、名前と言うか・・・」
「ひとつのブランドよね?」

単なるネームバリューとは違う。

「そうそう!なんか期待しちゃうのよね」

いわゆる“すっぱいぶどう”の逆パターンだ。
“きっとあの商品は出来がいい”
そう思わせる何かを持っている。

「実際、デザインも良いしね!」

(No.603-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.602-2]チャレンジャー

No.602-2

「分からないわけでもないけどね」

いわゆる“M”ではない。
言い換えるなら、修業的な感覚だ。

「苦しさそのものより・・・」
「それを乗り越えた時の達成感?」
「・・・だな」

そのひとつがフルマラソンへのチャレンジだ。

「それなら、少しマイナーな大会から始めたら?」

言い訳がましいが、応募する時点からそれが始まっている。

「簡単に出られないことも、その苦しさのひとつさ!」
「ふ~ん・・・そんなもんなんだ?」

ただ、当選したらしたで、正直こわい。
フルマラソンどころか、学生以来、長距離を走ったことがない。
いや・・・長距離どころか、日常生活では“走る”ことすらない。

「と、とにかくチャレンジあるのみ!」
「だから・・・なんだ」
「ん?・・・なにがだよ?」

ニヤニヤ顔が、鼻に付く。

「私とつきあってるのも、そのチャレンジのひとつ?」
「そ、それは・・・」

正直、その問いに対しては答えにくい。
S602
(No.602完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
 ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.602-1]チャレンジャー

No.602-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「ねぇ、今年も応募したの?」
「もちろん!」

とは言え、一度も当選はしていない。

「でもさぁ、マラソンってそんなに魅力があるわけ?」

正直、その問いに対しては答えにくい。
魅力を感じて、申し込んでいるわけではないからだ。

「まぁ、変に聞こえるかもしれないけど・・・」

一応、多少の前置きが必要だ。

「一言で言えば“苦しさを味わいたい”からかな」
「・・・ひょっとして?」
「ひょっとしない!!」

だから、多少の前置きが必要だ。

「確かに、絶対違うとも言えないけど」

別に苦しいのが好きなわけじゃない。
けど、時々、苦しさに身を置きたくなることがある。

「ただ漠然とじゃなくて、こう・・・なんて言うか・・・」
「つまり、チャレンジ的なことでしょ?」
「そう!それそれ!!」

彼女に言いたいことをまとめらてしまった。

(No.602-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

ホタル通信 No.240

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.384 青空に聞く
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:男性

言い訳がましいですが、冬のホタルはあくまでも「小説風」なので、いわゆる“伏線”をあまり仕込んでいません。

・・・ですが、時々、意図的に伏線を仕込むことがあります。
今回の小説で言えば「自分の存在を否定しようと“行動”に出るんだ」の部分が、それに該当します。
当然、伏線があるいうことは、それに呼応する部分もあるわけです。

その呼応する部分は後ほど・・・ということで、実話度について少し書いておきます。
登場人物や場所についてはすべて創作であり、元カノ自体や元カノにまつわる部分が事実です。
なぜ、青空と元カノの話を結びつけたのか、正確には覚えていませんが、誰かを想う時、フッと青空を見上げることが多いため、自然とそうなったような気がしています。

さて、後回しにした呼応する部分ですが、それはラストの2行になります。
オブラートに包まず書けば「生きて青空を下から見上げている」と「亡くなっていて空の上から見守ってくれている」ということになります。
つまり、伏線の部分は“自ら命を絶つ行動”と言い換えることができます。

ホタル通信にも何度か書いたこともありますが、冬のホタルの原点は、このような小説たちです。
逆に、作者に筆を取らせたのも間違いなく、小説上の元カノなんですよ。
T240
web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.601-2]大切なものはなにか

No.601-2

「そうだよ!」

・・・とは言え、見た目だけ硬派なのが本音だ。

「まぁ、とにかく気を付けてね」
「・・・なにをだよ?」
「繊細なだけに、ストレスとか溜めないでね!ってこと」

バレているというか、理解されているというか・・・。

「あ、ありがとう・・・」
「だって、打たれ弱いじゃない?」
「相変わらず、ハッキリ言うね」

でもそれは、毒舌交じりの彼女なりのやさしさだ。

「とにかく、心も身体も気をつけなきゃね!」

確かにそうだ。
振り返って見れば、そう思えることも多い。
頑張り過ぎて、心身ともにしんどい時期があった。

「うん・・・そ、そうだよな!」
「自分をねぎらうことも忘れずにね」
「それに、かつてチャップリンも言・・・」


周囲の渦に巻き込まれ、自分じゃ居られないときがある。
そんな時、彼女から聞いたその言葉を思い出している。

「ありがとう・・・なにが大切か、もうみつけたから」
S601
(No.601完)
読み終えたら
、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
 ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.601-1]大切なものはなにか

No.601-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「チャップリンも言っていたでしょう?」
「人生に大切なものはなにか、って」

かつて、こう言われたことがある。
そして、今、それを噛みしめている。

「繊細ねぇ・・・」
「不服?」

少なくとも、けなされてはいないと思う。
でも、誉め言葉には聞こえない。
特に男性の場合は・・・。

「確かに、そうだとは思うけど」

占いの種類を問わず、よく似た結果になる。
芸術的なセンスがあると・・・。
そして、そこにはこう添えられている。

「繊細な芸術家タイプだって」

だから、彼女の言葉については否定しない。

「だったらピッタリじゃない?」
「そうだけど、女性ならまだしも・・・」

いわゆる“線”が細く、思われてしまう。

「そうかな?」

昔から硬派で通してきた自分には不服だ。 

(No.601-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.600-2]ふたりの行方

No.600-2

「だけど、今の状態を続けても・・・」

毎日、つらい日々の連続だろう。
何度もそんな話も聞かされたし、現場を目撃したこともある。

「・・・分かってる」
「分かってるけど・・・」

悩む理由は分かっている。
彼女はもともと行く場所も帰る場所もなかった。
それを“宿主”は知っている。
だからこそ、何事も強気だ。

「行動に移すなら早いほうがいいよ」
「・・・メールする」
「ありがとう・・・考えとく」

まれに見る彼女の笑顔だった。
・・・と、その時はそう見えた。
でも、ふたりの想いが交わることはなかった。

「離れ離れになるなよ」

彼らが再び会えるようにと、言葉だけのお節介をやいた。
別々の方向にハトが飛んで行ってしまったからだ。

あの日の僕らと同じように。
S600
(No.600完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.600-1]ふたりの行方

No.600-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
二羽のハトが仲良く地面をついばんでいる。
でも、目があってしまったせいか、空高く飛んで行った。

(わるいことしたな・・・)

そのハトを目で追う・・・ある想いを巡らせながら。

「部屋、借りようか?」

この言葉に一点の曇りがないわけじゃない。
けど、そう言わせるものを今の僕は持っている。

「・・・どうしよう」

彼女にとっても決して悪い話じゃないはずだ。
ただ、彼女も僕と同じだ。
白黒決められないものを持っている。

「マンスリーマンションなら・・・」

敷金や礼金は不要なはずだ。
賃貸より、煩わしさ感は少ない。

「うちも、そう考えてはいるんやけど」
「踏ん切りが付かない?」
「・・・せやね」

恐らく“その後”を心配しているのだろう。
確かに僕だって、いつまでも部屋を借り続けることはできない。

(No.600-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

ホタル通信 No.239

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.393 恋の練習
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:男性

作者が男性か女性は別にして、「元カレあるいは元カノに似ていたから」という部分は事実です。

小説上の私(男性)が彼女を選んだ理由は、もちろん顔だけではありませんが、大勢の女性の中では、どうしても目が行ってしまうのは避けられません。
ただ、元カノに似ているからではなく、単に顔の好みだけのことかもしれず、自分ではよく分かっていません。
ですから、気付いてみれば外見的に、似たような人を好きになることが多いような気がします。

そんなこんなを小説にしてみようと書き始めましたが、意外なほど早く書き終えることができました。
オチは、現在の彼女が「自分は元カノに似てるから選ばれた」となる部分を逆手にとった感じです。
「過去の恋は私と恋をするための練習に過ぎない」というわけです。実際、そんな感じの彼女でしたから。

あまり良いイメージではないかもしれませんが、今でも好意を抱く人は、同じような顔の人です。
前述したように、これが生まれつきそうなのか、最初に付き合った人の影響なのかは分りません。
少なからず、面影を重ねながらも、性格までもが同じということはなく、そのギャップに一喜一憂するのもまた恋愛の楽しみなんでしょうね。
T239
web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.599-2]お手入れ

No.599-2

「でも、なんで急に?」
「パンクを修理したついでに、ちょっと拭いてみたの」
「・・・修理できるの!?」

友人の驚きはさておき、拭いた箇所が輝きを取り戻した。

「そりゃ、買った当初とまではいかないけど」
「それでも、きれいになったの」

単なる土埃ではなく、油汚れに近い。

「で、きれいにし始めたら・・・」
「なるほどね」

結果、5年分の垢を落とすことになった。

「そしたら、急に愛着がわいてきて」

それまでは、どちらかと言うと嫌いだった。
購入当初から、何となく調子が良くなかったからだ。

「今では、ほら・・・」

痛んでいたグリップやサドル、ブレーキまでも取り替えた。

「私はあなたに愛着がわいてきたわ」
S599
(No.599完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.599-1]お手入れ

No.599-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
よくよく考えなくても、購入以来始めてきれいにした。

「5年間も?」
「・・・うん」

別に、きれいにするのが嫌いなわけじゃない。
むしろ、きれい好きな方だ。

「相当、汚かったんじゃない?」
「まぁ・・・ね、それなりに」

ただ、想像していたよりはまだマシだった。

「だってさぁ、時々雨が降ったら汚れも落ちるじゃん」
「そりゃそうだけど」

確かに、それで全ての汚れが落ちるなんて思っていない。

「それに、外に置いてるわけだし」

駐輪場に屋根は付いているものの、基本、野ざらしだ。

「だから、きれいにしない?」
「そうね・・・そんなとこ」

きれいにした所で、すぐに雨風や埃にさらされる。

(No.599-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.598-2]風化

No.598-2

「メールくらいくれてもいいだろ?」
「・・・ごめんね」

急にしおらしく、してしまった。

「とは言え、遠距離恋愛中の恋人同士じゃないわけだし」
「そうだけど、色気がないこというなよ」

彼とは、昔同じ職場で働いたことがある同僚だ。
特別な感情はない・・・つもりだ。

「ちょっと、しんどい時期があってね」
「そう・・・わかった」
「これ以上聞かないの?」

聞かれなければ聞かれないで、どこか寂しい面もあるが・・・。

「それで十分だよ」
「・・・ありがとう」

電話もメールもできないほどじゃなかった。
けど、到底、そんな気にはなれなかった。

「言わば、2年という時が解決してくれたわけだ?」
「そうね・・・風化とは良く言ったものよ」

いつの間にか、風に吹かれて傷も癒えた。

「傷が風に化けて消えて行った・・・そう考えるのも悪くないな」
S598
(No.598完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.598-1]風化

No.598-1

登場人物
女性=牽引役  男性=相手
-----------------------------
「久しぶり~!」

ここ数週間で、何度この言葉を口にしただろう。

(口だけでじゃないけど・・・)

「ほんと、久しぶりだよな」
「連絡くらい、してくれれば良かったのに」

皆、口々にそう言ってきた。

「ごめん、ごめん、色々あって・・・」
「・・・それ“聞いて”っていう前振り?」
「ち、ちがう!ちがう!」

全力で否定した。
意味深な発言をしてしまった自分にも責任がある。
けど、そう解釈してしまうのは大阪のノリなんだろうか?

「話したくなかったら、聞かないけど?」

そう畳み込んで来るのも彼らしい。

「まぁ、いいじゃん!・・・ところでさぁ・・・」

無理やり話を終わらせたつもりだった。

「ふ~ん・・・」

いや・・・終わらせてくれないらしい。

(No.598-2へ続く)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

ホタル通信 No.238

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.379 中華街
実話度:★★★★★(100%)
語り手:女性

登場人物の設定とラストを除いては、ほぼ実話と言って良いでしょう。

あまり意識はしていませんが、冬のホタルには“ハト”がよく登場します。出会う機会が多い、身近な存在だからかもしれませんが、小説にも書いたように彼らに苦笑させられることがシバシバあります。
もはや、立派にレギュラーの存在感で、今となっては欠かせない存在です。こうしてホタル通信を書いている最中も、ひとつの出会いがありましたから。

さて、実話度は100%なので、読んでいただいた通りの内容です。
経験上、ハトには丸々と太ったイメージしか持っていなかったのですが、中華街で出会ったハトはそれとは大きくかけ離れていました。
場所柄、おこぼれにあずかることが多いと思っていただけにそのギャップが筆を取らせるきっかけだったことを、今でも覚えています。
そんな彼らに対して「肉饅頭の欠片を落とす」という行為は、実際にはしていません。その時は不思議と、そうしようとは思いませんでした。

ただ、なんか憎めない奴らなんですよね。人間社会に溶け込んで必死に生きている姿に、何かを重ね合わせているんでしょうか・・・。
S238
web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

[No.597-2]資格取得

No.597-2

「昨日試験どうだった?」

彼女と顔を合わせるなり、いきなり声を掛けられた。

「・・・ごめん、聞いちゃダメな結果だった?」
「ううん、多分大丈夫」

面食らう僕を見て、そう感じたらしい。

「な~んだ・・・心配したじゃん!」

自己採点の結果、余裕をもって合格圏内だった。

「とにかく、この半年頑張ったからな」

思い返せば、彼女の一言から勉強はスタートした。

1ヵ月後、試験の結果が公表された。
もちろん、合格していた。

「合格したよ!」
「おめでとう!頑張ったもんね」

本当は昇格なんて二の次だ。
目の前に居る人にほめてもらいたい・・・ただそれだけだった。
S597
(No.597完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年3月 | トップページ | 2015年5月 »