[No.594-1]2年ぶりのメール
No.594-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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感覚的には、どれくらいか分かっていた。
でも、いざ正確に調べてみると、久しぶり感が半端ない。
「ほぼ2年ぶりのメールになります」
メールの冒頭はこんな感じで始まった。
今までなら、こんな書き出しで始まったことは一度もない。
数ヶ月に一度程度でも定期便だったからだ。
次の日の夕方に返事が来た。
今も昔も変わらない、彼女なりのペースだ。
「ごぶさた感ゼロ」
これが、メールのタイトルだった。
確かに、この2年間の中で、2度彼女と顔を合わせてはいる。
ただ、表現は良くないが、あくまでも仕事の“ついで”だ。
あくまでも・・・。
「出張の際に顔を出してくれるので」
本当は仕事以上に、こっちの方が気になっている。
いや・・・こっちしか気になっていないのかもしれない。
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