[No.593-1]幻の桜
No.593-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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何となく視線が、公園の桜の木に移った。
(・・・えっ?)
まだ春は遠いと言うのに、もう桜が咲いている。
「・・・」
「なんだぁ~!そういうこと!?」
つい、すれ違う人が振り返るほどの独り言を言ってしまった。
「・・・幻の桜?」
「そう!名付けて」
もう何年も通いなれた道なのに、未だに新しい発見がある。
「珍しい品種なの?」
「違うよ」
私から見て、桜の木の裏にマンションが立っている。
お互い道路1本分の距離しか離れていない。
「ますます分かんないけど!?」
「つまり・・・」
そのマンションの外壁は、淡いピンク色だ。
「・・・なんとなく分かってきたわ」
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