[No.592-1]妄想の縮図
No.592-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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通勤途中に見かける光景だ。
そこは、まさに人間社会の縮図と言ってもいい。
「縮図?」
「そう・・・どろどろした部分のね」
清清しい朝には、不釣合いな話だとは思っている。
けど、今、見てきたばかりのホットな話題だ。
「今、小川にいる鳥の話をしてるわよね?」
通勤途中の小さな川に、水鳥が群れている。
種類は分からないが、雰囲気的に“おしどり”としている。
「そうよ」
「どこが、どう関連するわけなの?」
水鳥の群れを何度か見ていると、あることに気付いた。
「基本的には二匹で行動してるのが多いんだけど」
雰囲気的に“おしどり”にしている理由は、ここにある。
「たまに、三匹で行動してるんだよね」
「・・・だからなに?」
当然、友人が突っ込みとも言える質問を返してくる。
「一匹、邪魔ってこと?もしかして、アレ?」
私が答える前に、同僚が自分で答えを導き出したようだった。
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