[No.588-1]トナカイのかぶりもの
No.588-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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「えっ!知らなかった・・・」
かつての勤務地に出張でやってきた。
「・・・だと思った」
昔、一緒に働いた同僚が病気で入院しているという。
「ごめん・・・」
「ううん、だってあまり大きな声では話してないからね」
「・・・病状は聞いてもいい?」
表情が冴えない。
何となく、いやな予感がする。
「・・・そうね・・・良くはないわね」
少し間をおき、考えてから答えてくれた。
「そうなんだ」
聞けば、二ヶ月くらい前から入院しているらしい。
「でも、会社で健康診断とかやってるでしょ?」
「レントゲンには写らなかったんだって」
詳しくはないが、聞いたことはある。
臓器に隠れて見えない位置で発症するケースだ。
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「(024)小説No.576~600」カテゴリの記事
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