« [No.584-1]白いスカーフ | トップページ | [No.585-1]冬だから »

[No.584-2]白いスカーフ

No.584-2

「少し前から、白いスカーフが素敵な・・・」
「ちょっと!」

案の定、絶妙なタイミングで話しに割り込んできた。

「私を目の前にして、よくそんなこと言えるわね!」

予想以上に怒っている。
これはこれで面倒だ。

「白いスカーフが素敵な、としか言ってないだろ?」
「最後まで聞かなくても分かるわよ」

確かに、何の話をしているのか容易に予想できる。
そうなるように仕向けたのだから・・・。

「気になる?」
「・・・と言うより、そうしたんでしょ?」

これまた、バレているようだ。

(そんなに顔に出るのかな・・・)

「そうなんだけど、実はさぁ・・・」

素敵な・・・に続く言葉は“女性”ではない。

「分かってるわよ」
「どうせ、野良猫でしょ?」

彼女は猫が嫌いだ・・・ただ、なんで分かったんだろう?
S581
(No.584完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.584-1]白いスカーフ | トップページ | [No.585-1]冬だから »

(024)小説No.576~600」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.584-2]白いスカーフ:

« [No.584-1]白いスカーフ | トップページ | [No.585-1]冬だから »