[No.584-1]白いスカーフ
No.584-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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始めて出会ったは、二週間前だ。
それ以来、頻繁に出会うようになった。
「・・・さっきから、なに、ニヤケてるの?」
(・・・しまった!)
良いことも悪いことも顔に出やすいタイプだ。
「い、いや・・・なんでもないよ」
このセリフに、彼女が僕を睨みつけてきた。
やはり・・・バレているようだった。
「本当はちょっと良いことがあって」
「・・・だと思った」
正直に話したのはここで話が終わると思ったからだ。
いつも、話に深入りはしてこない。
「どんなこと?」
「へっ!」
予期せぬ突っ込みに何とも間の抜けた返事を返してしまった。
「どんなことって・・・」
「・・・話せないこと?」
もちろん話せない内容じゃない。
(それなら・・・そうだ!)
新年早々、彼女をちょっと、からかってみることにした。
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