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[No.582-2]クリスマス

No.582-2

「だろ?」

ジョークとも本気ともとれる程度が丁度良かった。
その点、栄養剤は適役だった。
ふたりの距離を縮めるためには・・・。

「でも、他の女性にそんなことしないでよ」
「間違いなく、引かれるから」

言われなくても理解している。
引かれるどころか、それ以上の結果が待っているだろう。
見方によっては、栄養剤は“精力剤”だからだ。

「分かってるよ」

そもそも彼女じゃなければ、そんなリクエストすら来ない。

「まぁ・・・お蔭様で元気になったけどね!」
「一番効くの、選んだつもりだよ」
「うん・・・それは分かってる」

僕たちはいまだ、照れ隠しの会話が続いている。
S582
(No.582完)
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