[No.577-2]白紙のページ
No.577-2
「メインは後者じゃないの?」
「・・・かもしれない」
食欲の秋とは良く言ったものだ。
どこかで祭りと通じているのかもしれない。
「話は戻るけど、ほんと落ち着くんだよね」
秋と言っても、日中は穏やかだ。
それに肌寒いくらいが、ウロウロするには丁度良い。
「・・・なんか、色々思い出しちゃうわね」
「へぇ~興味あるんだけど?」
「聞きたい?」
「そりゃもう!」
友人をだますつもりはないが、これにはそれなりのオチがある。
「祭囃子、人ごみ、屋台・・・」
「うん、うん!」
友人の顔が期待に溢れている。
「・・・で!」
「何もない・・・」
「・・・私自身には何もなかったのが思い出よ」
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