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[No.564-1]読書の秋

No.564-1  [No.07-1]せいじゅうろう

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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珍しく菜緒(なお)が本を読んでいる。

「何、読んでるの?」

その本を覗き込んだ。

「あっ、これな・・・」

返事を貰う前に、どんな本か分かってしまった。
活字はほとんど見当たらない。

「せいじゅうろうの本なんや」

だららん日和・・・まさしく、せいじゅうろうの本だ。
以前、同様の本を見たことがある。

「絵本なんやけど、ええこと書いてるで」

そう・・・それは当っている。
たかが、絵本と侮るなかれだ。

「確かに、グッとくる一言も多いよね」

シンプルで日常的な言葉でしかない。
けど、それが格言めいて聞こえるから不思議だ。

「せいじゅうろうやもん!」

答えになっていないようで、なっている。

(No.564-2へ続く)

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