ホタル通信 No.221
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.327 京阪電車
実話度:★★★★★(100%)
語り手:女性
実話度はほぼ100%です。心情というより、珍しく描写に拘った作品です。
小説では乗車駅は書いていませんが、どこだと思われますか?
実は、古川橋駅なんですよ。古川橋から乗車し、淀屋橋まで向かうまでを小説化しています。
・・・ですが、目的はもうひとつあったと言いますか、本当はそれを目的に古川橋に行ったのです。
小説の冒頭に「記憶では仕事場に10時ごろ着くと聞いた。それを逆算すると、今頃の時間になるだろう」という記載があります。
彼の生活サイクルに合わせて、より疑似体験を濃いものにしたいと考えたのではなく、その時間なら、もしかして逢えるかも・・・という期待があったからなんです。
彼はちょっとしたモデルのような仕事をしていたのですが、表舞台でキラキラ・・・というようなものではありませんでした。
そんな彼と音信普通になり、でも逢いたい気持ちは抑えられない・・・これが古川橋へと向かった理由なんです。
もしかしたら、彼に逢えるかも・・・そんな想いで、駅に立ち、何本も電車を見送りました。
小説としては、そんなに気合を入れて作ったわけでもなく、他の小説よりも特に優れているとも思えません。でも、不思議なことに一番多くの拍手を頂いており、なにか共感していただけるものがあったのかな?・・・と嬉しい限りです。
最後に、当時はもう二度と古川橋に行くことはないだろうと思っていたのですが・・・「No.505 私に行けと・・・」
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