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[No.560-1]季節を先取り

No.560-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ねぇ、ねぇ!・・・これ、どぉ?」

(また、始まった・・・)

年に数回、正確に言えば4回、その言葉を聞く羽目になる。

「いいんじゃない?」

私の返答もいつもどおりだ。
イチイチ、反応するのさえ、面倒になってきた。

「でしょ~!」
「やっぱり、季節を先取りしなきゃね!」

とは言うものの、かなり無理をしているように見える。

「暑くないの?」
「ファッションリーダーとしては、全然!」

その言葉とは裏腹に、額の汗が正直なところだろう。

「・・・なら、いいけど」

暦の上では秋でも、現実はそれとは程遠い。

「女子たるもの、季節に敏感じゃなきゃね!」

ファッションにうるさい友人は、誰よりも早く衣替えをする。

(No.560-2へ続く)

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