[No.559-2]飛行機のプラモデル
No.559-2
「子供心には嬉しいものよね?」
「でも、主婦的にはどうかな・・・って」
実用的なものを期待していたのかもしれない。
食料品とか衣料品とか・・・。
「そう考えると・・・」
僕とは裏腹に、さほど嬉しくなかったのかもしれない。
そんな風に見えなくもなかった。
「そうなのかな?」
もともとそんなタイプの母ではなかった。
決して、冷たいわけじゃないが。
「だから、覚えてるのかもしれない、今でも」
自分の中では、良い記憶ではない。
むしろ、悪い記憶として残っている。
「やったぁ~!3等だって!」
昨日、例の話をした矢先だった。
「何にしようかな・・・」
いくつかの商品の中から、ひとつ選ぶことになった。
「これでいいよね?」
食料品でも衣料品でもなく、妻はプラモデルを選んだ。
(No.559完)
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