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[No.556-1]悲しみは深く

No.556-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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数か月前にも、この地に降り立った。
深い悲しみと共に・・・。

「ふぅ~」

なぜだか深呼吸したくなった。
それから空港を後にして、粛々と目的地に向かった。

「どうだった?」
「なんだか妙な気分だったね」

連休を利用して、札幌を訪れた。

「この前は何も見えなかったし」

ただただ友人の家に向かうだけで、精一杯だった。

「そうだろうね
「今回は、彼女が見てきた景色を私も感じてきたわ」

観光ではない。
あくまでも日常を見て、感じてきた。

「いい街ね」
「そうでしょ!私もそう思う」
「まぁ、あなたの場合は“食”に関してだと思うけど」

友人が“バレた!”のような顔をしている。

「でも、北海道にしてみれば少し暑かったかな・・・」
「そう言えば、こっちとあまり変わらなかったもんね」

猛暑は北国にまで及んでいた。

「この前の雪景色とは対照的だったわ」

妙な気分になったのは、それもあったからなのかもしれない。

(No.556-2へ続く)

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