« [No.554-2]似合いの帽子とシャツ | トップページ | [No.555-2]少し照れながら »

[No.555-1]少し照れながら

No.555-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
(・・・あれ?)

視線の先に、歩道でうずくまっている人がいる。

「ちょっと大丈夫ですか!?」

声を掛けたみたが返事はない。
相変わらず、うずくまっているままだ。

(ヤバイかも・・・)

急いで駆け寄った。

「大丈夫ですか!?気分でも、わる・・・」

しゃべり終わる前に、その人がこちらに振り向いた。

「あ、いや・・・そうだったんですね」

うずくまっている理由は、格好を見ればすぐに理解できた。
正しくは“しゃがみ込んでいた”ということになるが。

「いつも声を掛けられてしまって」
「すみません・・・早とちりしたみたいで」
「ううん、こちらこそ、ごめんなさいね」

聞けば、いつも声を掛けられるらしい。

「まぁ、歩道でしゃがみ込んでたら当然ですよね」
「でも、大事じゃなくて良かったです」
「それが・・・そうとも言えなくて」

(No.555-2へ続く)

| |

« [No.554-2]似合いの帽子とシャツ | トップページ | [No.555-2]少し照れながら »

(023)小説No.551~575」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.555-1]少し照れながら:

« [No.554-2]似合いの帽子とシャツ | トップページ | [No.555-2]少し照れながら »