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[No.551-1]憧れの麦茶

No.551-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ん?・・・マイボトル、始めたんだ?」
「うん、影響されちゃって」

職場ではいつの間にか、マイボトル率が高くなっていた。

「私って、いつも乗り遅れるんだよね」

携帯電話も持つのが遅かった。
けど、流行に鈍感というわけではない。
必要性を感じなければ、あえて流行に乗ろうとも思わない性格だ。

「で、使ってみてどう?」
「そうね・・・この季節、やっぱりありがたいわね」

どうせのどを潤すなら、冷たいほうがいい。

「ちなみに中身はなに?」
「中身?普通に、お茶だけど」
「そうじゃなくて、お茶の種類を聞いてるの」
「・・・あれ?」

以前もこんな会話をしたことを思い出した。
それも相当前に。

「なに?」
「ごめん、小学生の頃に似たような会話をしたことがあって」

当時も今と同じように、お茶の種類に話が及んだ。

「当時、我が家は玄米茶だったの」

それが、なぜだか恥ずかしかった。

(No.551-2へ続く)

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