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[No.550-1]下流のごみ

No.550-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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会社へ足が向かない日は、あえて通勤経路を変える。
そんな時は遠回りになるくらいが丁度良い。

「今日、ギリだったじゃない?」
「合コンからの・・・寝坊?」

“それはあなたでしょ!”と突っ込みたく気持ちを抑えた。

「単に遅くなっただけよ」
「でもさぁ、時々、ギリに来るよね?」

寝坊でも通勤途中のトラブルでもない。
二駅も前から下車すれば、必然的にそんな時間になる。

「色々あってね・・・」
「心配しなくても、遅刻はしないから」

時間は読めている。

「会社の近くに、小さな川が流れてるでしょ?」

会社は、その川の下流に位置している。
今日、私はさらに下流から歩いてきた。
二駅も前から下車するのは、それが目的だからだ。

「それが目的って!?」

友人がキョトンとしている。

(No.550-2へ続く)

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