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[No.537-1]苦労して

No.537-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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家の近所に小さな小川が流れている。
今の時期、特に奴らが目立つ。

「なんでこんなに亀がいるんだろうね」
「・・・亀になにか恨みでも?」

無いと言えばないし、有ると言えばある。

「見てよ、あの数・・・」

親亀の背中に子亀が、子亀の上に・・・まさしくその状態だ。

「ほんとだ・・・それにあっちにも!」
「でしょ!」

子供の頃、家の近所にも小川が流れていた。

「昔は逆に、亀を見つけるのに苦労したのよ」

それこそ、探しても見つけられない。

「そうなんだ・・・昔のほうがいっぱい居そうな気がするけど・・・」
「それだけ、隠れる所があったからじゃないの?」

時より、人里に下りてくる熊みたいなものだろう。
本来の住処を奪ってしまった結果だ。

(No.537-2へ続く)

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