[No.528-2]やっぱり雨男
No.528-2
「仮に雨男だとしても誰も知らないわよ」
確かに彼女以外にこうして話したことはない。
万一、話そうものなら・・・。
「花見なんかは絶対、誘われなくなっちゃうよ」
実際、先週の花見は雨で中止になった。
もちろん、僕も参加だった。
・・・というより、僕が幹事だった。
「今まで中止になったこと、一度もなくってさ・・・」
まことしやかに、雨男の話が出始めた。
もちろん、“僕が”ということではないが。
「とにかく、気にしない気にしない!」
「・・・だよな!」
今日だって、今は雨は止んでいる。
本当に雨男だったとしても、その効力は大したことはない。
「そうそう!」
「なんだか、心も晴れてきたよ」
「うまいこと言うわね!」
それに呼応するかのように、天気も良くなってきている。
「心だけじゃなく、本当に晴れてきたよな」
「うん!一応、折りたたみの傘は持ってきてたけどね」
そう言うと、バックの中から小さな傘を取りだした。
「だって心配でしょ?雨男と一緒じゃ・・・あっ!」
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