[No.527-2]目の錯覚
No.527-2
「ドラム缶はフェンスの前に置いてあって」
駐車場と道路を隔てるように青色のフェンスが張ってある。
「そのフェンスが一部、白く剥げてるんだ」
「もしかして、それが煙の正体?」
立ち止まってマジマジと見てもそうは感じない。
でも、自転車で通り過ぎると、煙が上がっているように見えてしまう。
「だから、いつも通り過ぎた瞬間に“ん?”みたいな・・・」
それを繰り返しているうちに、少なくとも煙ではないことは理解した。
「で、何なんだろうと思って調べてみたら・・・」
「つまり、目の錯覚だった、ってことね」
「まぁ、そういうこと」
ただ、話終えた時、この話にはオチがないことに気付いた。
「・・・これだけなんだけど」
「見てみたい!それを」
「見てみたいって、現場を!?」
一応、聞き返してみた。
目の錯覚ならぬ、耳の錯覚かもしれないからだ。
「そうに決まってるでしょ!」
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コメント
ホタルさん こんばんは ^^
こちらこそ、いつも、ありがとうございます!
拙い写真に、嬉しいコメントをいただきまして
パワーもらえました♪
これからも、ホタルさんの素敵な感性に
刺激を受けさせていただきますね。
投稿: ユトリロ | 2014年4月16日 (水) 23時52分
わざわざお返事いただきありがとうございます。
私のこんな感性で良ければ(笑)
写真って、撮る人によってこうも違うんだ・・・なんて、いつも感心しながら拝見させて頂いてます。
投稿: Re:ユトリロさんへ | 2014年4月18日 (金) 00時08分