« [No.526-2]おめでとう | トップページ | [No.527-2]目の錯覚 »

[No.527-1]目の錯覚

No.527-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
かなり前から気付いてはいた。
でも、その理由までは調べていなかった。

「・・・で、あらためて調べてみたんだ」

自転車でよく通る道端に、サビたドラム缶が数本置いてある。

「置いてあるというより、放置されていると思う」

ただ、不法投棄のような悪質なものではない。

「それで、その中身でも調べてみたの?」
「ううん、違うんだ」

自転車でドラム缶の前を通り過ぎる時、妙なものが目に入る。

「やだ・・・ちょっとその手の話題はまだ早いんじゃ・・・」
「大丈夫だよ、そっち系じゃない」

通り過ぎたころに、ドラム缶から煙が出ていることに気付く。

「えっ!それって大事じゃない!」

普通に聞けば、当然の反応だろう。

「言っただろ?かなり前から気付いていたって」

つまり、煙であって煙じゃない。

「・・・煙じゃない?」

謎掛けをしているような展開になった。

(No.527-2へ続く)

| |

« [No.526-2]おめでとう | トップページ | [No.527-2]目の錯覚 »

(022)小説No.526~550」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.527-1]目の錯覚:

« [No.526-2]おめでとう | トップページ | [No.527-2]目の錯覚 »