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[No.526-1]おめでとう

No.526-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「なぞなぞ、言っていい?」

何の脈略もなく、話が切り替わった。

「・・・あ、うん、いいけど」

脈略がないとは言え、何らかの意図はあるのだろう。
友人の表情を見れば分かる。

「上は洪水、下は大火事・・・これな~に?」
「えっ!?」

驚きではなく、とまどいの“えっ”だ。
とまどう理由は、メジャーななぞなぞだったからだ。

「それって・・・」

(一応、ぼけたほうがいいのかな?)

江戸時代じゃあるまいし、今の時代、下が大火事なんてあり得ない。

「お風呂だよね」

なぞなぞを出しておいて、自分で答えを言った。
それに、いきなり正解だ。

「それじゃぁ、なぞなぞにならないじゃん!」
「これからが本題なの!」

つまり、これは前振りらしい。

「誕生日に沢山の人から“おめでとう!”と言われました」
「でも、全然、嬉しくないのはなぜ?」

若干、なぞなぞではないような気もするが・・・。

(No.526-2へ続く)

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