ホタル通信 No.202
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.250 寂しげな雪だるま
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性
この話は小説にも書いてある通り、旅先の北海道から送られてきた写メがきっかけになっています。
送られた写メには、確かに雪だるまが写っていたのですがそれ自体、寂しげに見えたわけではありません。寂しげに見えたのは、雪だるまと共に写っていた彼の方でした。
小説ではそこまで踏み込んで書かずに、「なぜか雪だるまが寂しく見えた」に置き換えました。
加えて言うなら、なぜ彼が寂しげに見えたのかは、私には分かっていました。小説ではあえてこのあたりには触れていません。
実話をベースにするとは言え、今回のようにあえて実話から遠ざけて書くこともあります。
例え、100%実話を書いたとしても、誰も自分のことが書かれているとは思わないのでしょう。でも、書くことをためらうことは少なくありません。
結果論にはなりますが、この小説が、後々大きく展開して行くことになりますし、すでにそれについては小説にしています。
もちろん、登場人物も性別もこの小説とは全く関係がないように作ってありますので一見してそれだとは分かりません。
最後になりますが、なぜ雪だるまが寂しそうに見えたのか分かりますか?
ラスト近くに書いてある「数分後には、その雪だるまの隣にもう一体雪だるまが並んだ」がその答えであり、なぜそう思ったのかは前半の「決して純白とは言いがたいものだった」が伏線になっています。
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