« [No.521-1]奥の細道 | トップページ | ホタル通信 No.200 »

[No.521-2]奥の細道

No.521-2

「ところで、なんで怒ってるわけ?」
「そ、そうだった!」

ついさっきも出た、新参者との攻防が昨日もあった。

「明らかに私の場所に置いてるのよ!」

盗難防止のチェーンも置いてある。
だから、その場所に先客がいることはわかるはずだ。

「頭に来たから、思いっきり、よけてあげたわ」
「・・・ここは私の場所!ってね」

そうこうしながら、ようやく今の場所に落着いた。

数日前から少し気になっていた。
あれだけの攻防を繰り返して来た駐輪場に空きが目立ち始めた。
特に私の隣に至っては、今は一台も置かれていない。

(・・・もしかして)

最近、引越しの車を見掛けることが多くなった。
おそらく、時期的にもそれが大きな理由だと思う。

「もう居ないんだ・・・」

なぜか、急に寂しさを感じた。
ふと、松尾芭蕉が詠んだ句を思い出した。
S521
(No.521完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.521-1]奥の細道 | トップページ | ホタル通信 No.200 »

(021)小説No.501~525」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.521-2]奥の細道:

« [No.521-1]奥の細道 | トップページ | ホタル通信 No.200 »