[No.517-2]疎遠
No.517-2
「理由?」
「だって、スマホのアドレス知らないし・・・」
素直に聞けば済むことかもしれない。
「つまり、その距離感ってやつ?」
「そう・・・」
聞いてしまえば、その距離感が良くも悪くも影響してしまう。
「話がズレてきてない?」
「あっ、うん・・・で、最近メールしてないんだ」
送らないから来ないのか、来ないから送らないのか・・・。
「今どき、小学生だってそんな消極的じゃないわよ?」
色々あって、タイミングを逸してしまっている。
「それでズルズルと?」
気付いてみれば、やりとりがなくなって一年が経とうとしている。
それが独り言として出たのかもしれない。
「・・・好きなんだ?」
「な、なんでよ!?」
でも、完全に否定はできない。
「とにかく送ってみるよ」
「案外・・・急激に進展するかもね」
(No.517完)
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