[No.516-1]雪景色
No.516-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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「わぁ~!結構、降ったわね」
「・・・驚かないわけ?」
雪国に長らく住んでいた私にとっては、見慣れた風景だ。
ただ、ここでこれだけまとまって降るのは珍しいだろう。
「・・・そっか、雪国育ちだったわね」
「まぁ・・・ね」
面倒なので特に否定はしなかった。
本当は生まれも育ちも、雪とは縁遠い場所だ。
でも、仕事の都合で地元以上に長らく雪国に居た。
「見て見て・・・あれ!」
見渡せる範囲に、いくつも雪だるまが作られていた。
「やっぱり、定番だよね」
雪だるまに、雪合戦・・・。
雪と縁遠い人たちにとっては、憧れでもあるのだろう。
「私たちも作ってみない?」
どうやら、目の前の友人もそのひとりらしい。
「・・・あっ!ごめん、ごめん」
「どうして謝るの?」
「だって、雪国に居たんだから、珍しくもないわよね」
そう言うと、ひとりでそそくさと雪を集めだした。
「すぐできるから、ちょっと待ってて」
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