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ホタル通信 No.197

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.277 異人館
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性

実話度は低めです。交わされた会話に事実はなく、ほぼ創作になります。

当時、「神戸の異人館を訪れるカップルは別れる」という噂がありました。もちろん、単なる噂であったことは分かっていたのですが、もしそれを目の前に突き付けられたら・・・そんな話に仕上げています。

冒頭、実話度は低めで会話も事実ではない・・・と書きました。
それは間違いではないのですが、所々、当時の心境と言いましょうか、ほんの少しだけ事実が見え隠れしています。
実際、異人館の話題が出たことがあって、それもふたりの関係がギクシャクしていた頃です。
それこそ、小説と同じように「あえてそこに行こう」と言わんばかりの・・・そんな記憶があります。

結局、私たちは異人館には行かなかったのですが、別れることになりました。
結果的に異人館に行こうが行くまいが、ダメになるときはダメになる・・・当時、冷静に受け止めていました。
ただ、ブラックユーモアで考えるとすれば、少なくとも異人館の話題は出ていたわけですから、もうその時点でジンクスに負けていたのかもしれませんね。異人館は別れのサイン・・・そう考えることもできます。
今はどうなんでしょうか?でも、あえて調べてみようとは思いません。それはそれで良い想い出です。

小説はいつもの通り、結末を考えず、ふたりに会話を委ねました。最後はハッピーエンドに仕上げてみました・・・こんな結末を望んでいたのかもしれません。
小説のようにならなかった私たちですが、青春の1ページってきっとこんなことの繰り返し・・・そう考えています。
T197
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