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[No.507-2]推しメン

No.507-2

「・・・どうした?」

画面を見つめる彼女の目つきが変わってきた。

「この子・・・だれかに似てない?」
「そりゃ、世の中広いんだから・・・」
「・・・どこかで見たんだよね」

彼女もなんとなく覚えているらしい。

「う~ん・・・ダメだ!思い出せない・・・」
「無理しなくてもそのうち、思い出すんじゃない?」

別に思い出したとしても問題はない。
ただ、出来ればもう過去のこととして水に流したい。

「そうね、気持ち悪いけどそうする」

その子は、僕が初めて付き合った人に似ている。
告白されたこともあり、すっかり天狗になっていた。
それもあり、随分と彼女には辛いおもいをさせた。

「なら、チャンネル替えていいかい?」
「うん、どうぞ」

ようやく、この話から開放してもらえそうだ。
その子を見るたびに、若気の至りだったとは言え今でも心が痛む。

(ごめんな)

当時、言えなかった言葉だった。
S507
(No.507完)
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