[No.507-1]推しメン
No.507-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「チャンネル替えていい?」
「あれ?ファンじゃなかったっけ?」
今風に言えば、そのグループの中に“推しメン”がいる。
「でも、これには出ていないよ」
「・・・ほんとだ、居ないね」
その時々で出演するメンバーが代わる。
だから、いつも居るとは限らない。
ただ、チャンネルを替えたい理由は違うところにある。
「それはそうと、最近、この子、目立ってきたよね」
「だれだい?」
「えっと・・・ね、この・・・子」
画面上、目まぐるしく動くメンバーの一人を指差した。
「確か、ぱ・・・っていう、愛称で呼ばれているよね?」
(よりによって、一番触れて欲しくない人を選ぶんだから・・・)
「・・・なにか言った?」
「い、いや・・・」
「この子、魅力的だよね!同性からみても」
この場合、どう応えれば良いのだろうか。
「ねぇ、そう思わない?」
「ん?そ、そうかな・・・」
出来れば、早くこの話題を終わらせたい。
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