[No.504-1]年賀状
No.504-1 [No.07-1]せいじゅうろう
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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今年も例の行事がやってきた。
「そろそろ、年賀状出さないと」
(出す前に作る必要があるけどな)
いつの頃からか、年賀状を出すのが面倒になってきた。
理由は色々あると思う。
「まだ出してへんの?うちはもう出したで」
「いっつも早いよね」
「やっぱり、元旦に届けたいやん!」
年々、年賀状よりもメールで新年の挨拶が来るようになった。
それもあって、年賀状の数が減って行った。
出す方も来る方も。
「菜緒(なお)の世代なら、メールじゃないの?」
「うちは、年賀状派」
小中学生の頃は、年賀状に一喜一憂した。
思わぬ人から届いて、歓喜の声をあげたこともあった。
「社会人になると、何だか・・・」
会社関係が増えて、社交辞令とも言える内容にうんざりし始めた。
それはお互い様だろうが・・・。
「それはうちも同じ」
「せやかて、その中でも待ち焦がれている一枚がある」
「もしかして、あれ?」
彼女に送る年賀状は、いつもせいじゅうろうがそこに居る
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