[No.503-1]ファンクラブ
No.503-1
登場人物女性=牽引役
男性=相手
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「何なのこの写真!?」
「ん・・・どれ?」
昔のアルバムを見せてもらっていた。
その中に気になる一枚を見つけた。
「見ての通り、クラブ活動の集合写真だよ」
確かに学校名らしきものが入ったジャージを着ている。
「高校2年の秋の大会だったかな?」
風景が写っていないので、季節までは判断できない。
「そうじゃなくて、なんで女子に囲まれているの?」
「あなた女子校に通ってたっけ?」
理不尽な質問だとは分かっている。
けど、そうも言いたくなる。
彼以外、全員女子だからだ。
「・・・みたいだな」
「みたいって・・・」
女子に囲まれた、彼の満面の笑みが憎らしい。
これだけの女子に囲まれ、さぞご満悦のことだったろう。
「撮った時は、こんなに居るとは思ってなかった」
「だって・・・」
彼が写真を撮るに至る経緯をしゃべりはじめた。
「たまたま彼女と写真を撮ることになって、そしたら・・・」
付き合っていた人も学校は違えども、バスケ部だったらしい。
「周りに隠してなかったから、なりゆきで」
ただ、見ようによっては、ファンに囲まれたスターにも見える。
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