[No.502-1]地元の名物
No.502-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「地元の名物って、なんだか知ってる?」
「私の地元ってこと?」
車のFMラジオから、故郷の地名が聞こえる。
どうやら名物の話しているようだった。
「あぁ、確か・・・だったよね?」
「そうだよ・・・が、一番有名かもね」
その知名度は、地元のみならず全国区だ。
「それ、美味いんだよな!」
「あなたの地元は?」
答えは簡単だ。
さっきから、ラジオが答えてくれている。
彼女もそれを聞いていたはずだ。
「そう言えば、今、聞こえているところだよね?」
「う、うん・・・そ、そうだよ」
ぎこちない返事には理由がある。
「まさか・・・」
気付かれたかもしれない。
「食べたことがない?」
それなら、まだましなほうだ。
それ以前の問題だった。
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