ホタル通信 No.190
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.294 白い時
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性
多分、話のきっかけになったのは、“白”だとは思いますが本当にそうだか覚えていません。
さて、小説の内容に触れて行きますね。
実話度が示す通り、ほぼ創作であり、それゆえに、商業的な出来栄えになっています。悪く言えばクセがありません。
後半の終盤に「さっき、ちょっと答えが出てた・・・うん、そのまさか」のくだりがあります。
この答えとは前半の中盤あたりの“純白を基調とする、汚れなき高潔な色だと思う。それからイメージされるのは、もちろん花嫁だ”になります。
一旦、話は変わりますが、冬のホタルでは「 」で交わされる会話もあれば、それ以外・・・つまり一人称小説における主人公(当ブログでいう牽引役)の語りの部分もひとつの会話として成立させていることが多くあります。例をあげると・・・。
「ねぇ、どう私の手料理の味は?」
返事に困る。
でも、正直に言ったほうが彼女のためだ。
「そうなんだ・・・ごめんね、煮込み時間が短かったのかな?」
彼女に対して、「ちょっとかたいかも」「煮えていないかも」のような言葉を省略しています。
超短編を売りにしているので、文章が長くなることを防いだり逆に言わないことで、読み手に考えてもらったり・・・そんな効果を狙っています。
最後に、ちょっと表現的には淫靡なイメージに聞こえるかもしれませんが、白って汚されるイメージもあります。
ただ、私が思う“汚される”とはストレートに泥などで汚れるイメージであり、例えば白いネコが“薄汚れた”状態です。
たくましくもあり、少しせつなかったり・・・白という色は時よりそんな表情も見せてくれます。
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