« [No.495-1]鍵以外 | トップページ | ホタル通信 No.187 »

[No.495-2]鍵以外

No.495-2

家に着くなり、早速試してみた。

「すごい・・・」

今までがうそのように軽やかになった。
その上、片手でも開閉できる。

「・・・こういうこと、よくあるな」

いわゆる“騙しだまし”使うこと。
とりあえず、今何とかなってるから・・・。

「私と彼の関係みたい・・・」

いつしか、ギクシャクし始めていた。
でも、関係が極端に悪化しているわけではない。
言葉を借りるなら、騙しだまし関係が続いているようなものだ。

「それこそ、この油ね」

同僚から手渡された缶をまじまじと見つめた。

「これを彼との間に“プシュー”と」

想像の中で、油を吹きかけてみた。
・・・その時、同僚の言葉を思い出した。

「鍵以外にも吹きかけるものがあるんじゃない?」

今となって、同僚の真意が伝わってきた。

(粋なことするじゃない!)

「昨日はありがとう!すごく軽やかになったよ」
「それはなによりね」

昨日の結果を早速報告した。
ただ、油を差しすぎたせいで、ちょっとベトベトしている。

「それは鍵なの?それとも彼の方?」
A0002_003674
(No.495完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.495-1]鍵以外 | トップページ | ホタル通信 No.187 »

(020)小説No.476~500」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.495-2]鍵以外:

« [No.495-1]鍵以外 | トップページ | ホタル通信 No.187 »