[No.494-1]ドライブ
No.494-1 [No.07-1]せいじゅうろう
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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少し肌寒い日が続く。
でも、行楽するには丁度良い季節かもしれない。
「週末、どっか行かへん?」
菜緒(なお)の声が、いつになく元気だ。
「週末?また、急だね」
「あかんの?」
「ううん、大丈夫だけど」
「せやったら、決まりやね!」
今時期なら・・・紅葉だろうか?
ちょっと遅い気もするが、場所によりけりだろう。
「紅葉でも見に行く?」
「・・・せやね!」
この辺りは随分と紅葉が進んでいる。
週末ともなれば、少し遠出したほうが良さそうな雰囲気だ。
それに、ドライブにもなる。
「じゃ調べておくよ、見ごろな場所」
「気を遣わんでもええよ」
「うちは近所の公園で十分」
確かに絶景とは言えないまでも、それなりに見ごたえはある。
「それじゃ、ドライブにはならないだろ?」
「ううん、それがちゃんとなるねん!」
近所と言うだけあって、菜緒の家から徒歩で10分もかからない。
「一応、聞くけど・・・車、必要だよな?」
「必要やけど、うちが用意するから」
(・・・車、持ってないよな?)
「わざわざレンタカーでも借りるの?」
「・・・似たようなもんかな」
悪い予感はしないまでも、いつものごとく何かある。
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