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[No.492-2]変わっていなかったもの

No.492-2

「当時の先生がまだ居たとか?」
「それもある」

ずっとそこに居たのか、戻ってきたのかは定かではないが。

「前回の寄付かな?・・・寄付した人の名簿が載ってて」
「だれが寄付したんだろう・・・って?」
「うん、それには興味があった」

早速、自分が卒業した年度を探した。
思ったよりも、そこに載せられていた名前は多かった。

「え~!あいつが!?・・・みたいな?」
「あぁ、ただ、それ以上に気になることがあって」

名前の中に、ある女子の名前を見つけた。

「好きだった子?」
「ちがうちがう!そんなんじゃない」

名前を見た途端、その女子の顔が思い浮かぶ。
特に親しいわけではなかったけど、同じ中学校の出身だった。

「ふ~ん・・・なにか気になるわね」
「だから、そっちの展開じゃなくて・・・」

その女子が好きだったから、覚えていたわけじゃない。
自慢じゃないが、好きでもない女子でもクラスメートなら覚えている。

「でもな、他にも女子の名前が載ってたけど」
「その女子以外、誰も思い出せなくて」

正確に言えば、名前と顔が一致しない。

「じゃあ、どうしてその子だけ一致したの?」
「当時の名前のままだったからね」
S492
(No.492完)
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