[No.489-1]近くて遠い
No.489-1
登場人物
女性=牽引役 男性=相手
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誘導したつもりはない。
話の流れで偶然そうなったに過ぎないからだ。
でも、言うなら・・・今しかない。
「今度・・・お茶でもしない?」
会うべく時に会う。
非常に遠まわしな言い方かもしれない。
けど、私と彼の関係はそんな関係だ。
「・・・いいよ」
多少の間があったが、いい返事を貰えた。
「じゃ、今度の日曜日なんかどう?」
先延ばしにすると、立ち消えになってしまう気がした。
だから、すぐに会える日を提案した。
「午後からでもいいかな?」
「うん、場所は・・・」
彼となら本当はどこでも良かった。
「天王寺の・・・」
現段階でふたりで共有できる、無難な場所を選んだ。
「OK!じゃ、日曜日の午後に」
「あっ!そうだ・・・午後2時でいい?」
駅の構内で待ち合わせることも決めて彼と別れた。
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