[No.487-1]夜のひまわり
No.487-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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(・・・ん?)
小さな屋外灯に照らされ、何かが視界に入ってきた。
ただ、自転車だったので、すぐにそれを通り過ぎてしまった。
「・・・もう夏は終わったじゃん」
結論を言っていないせいか、ホラー話だと思っている。
「怖い話じゃなくて」
昨日、私の視界に入ってきたもの、それは・・・。
「自縛霊?」
「だから、違うって!」
「じゃぁ、浮遊霊?」
早めに結論を言ったほうがいいようだ。
「ひまわりよ!ひ・ま・わ・り」
通勤の行き帰りに、5mほどの短い橋を渡る。
その橋の中央には花壇が作られていた。
ただ、花壇とは言っても、雑草のほうが目立つ。
「ちょっと、待って!」
「朝は気付かなかったの?」
「それが・・・」
1mほどのひまわりだ。
本来なら、時間に関係なく気付くはずだ。
「不思議と気付かなかったの」
土日を除き、毎日そこを通る・・・昼夜問わずに。
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