[No.482-2]次の恋
No.482-2
「・・・本当に?」
「あぁ、あえて言うなら、今の君を見たかっただけ」
卒業後、地元の友人を通じて彼女のウワサを耳にした。
年上の男性と付き合い始めたとか・・・。
「気になる?」
「・・・少しは・・・な」
年上が好きだったのは、前から知っていた。
「あなたも少しは変わったようね」
少し、馬鹿にされているような気もした。
けど、そうなのかもしれない。
女性は精神的にもどんどん先に進んで行ってしまうからだ。
「・・・付き合ってはいないよ」
「片想いなだけ」
付き合っていると言われた方が良かった。
片想い・・・明確に誰かに好意を寄せていることになる。
ある意味、実にリアルに聞こえる。
「あなたは?」
「えっ・・・」
「・・・好きな人、できた?」
正直、まだ次の恋に進めずにいる。
「い、いや・・・まだ、君・・・」
「今くらいの強引さがあるなら、捕まえられるよ・・・次の恋を」
「君もその候補に入れていい?」
「・・・好きにしたら」
(No.482完)
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