[No.482-1]次の恋
No.482-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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高校を卒業してから初めての夏休みだ。
「・・・じゃなくて、夏季休暇だな」
もう、学生じゃない。
とはいえ、まだ社会人にもなりきれていない。
(あいつ、来るだろうか・・・)
夏季休暇を利用して地元へ戻ってきた。
それにあわせて、卒業を目前に別れた彼女を呼び出した。
約束は・・・明日だ。
「・・・感じが変わったよな?」
「そうかな?」
見た目はそんなに変わっていない。
でも、何かが違う気がする。
「来ないかと思ったよ」
「あれだけ書いてたら、来ないわけにはいかないでしょ?」
電話するのは気が引けた。
正直に言えば、直接話す勇気がなかった。
「アドレス、変えてなかったんだ?」
「面倒でしょ、いろいろな意味で」
そのメールアドレスには僕の名前も含まれていた。
「・・・だよな」
「で、用件はなに?メールには書いてなかったけど」
あえて書かなかった僕、それに聞いてこなかった彼女。
「別に・・・目的はなにもない」
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