[No.472-1]カモとハト
No.472-1
登場人物=牽引役(男性)
=相手(女性)
-----------------------------
「あれ見てん!」
声の勢いに釣られて、思わずその方向を見てしまった。
「・・・って、どこ!?」
まるで漫才のボケとツッコミのタイミングだった。
「ほら、あそこに鳥がいるやん!」
「・・・鳥?」
(宇宙人じゃあるまいし、今さら鳥ごときで・・・)
「あのカモみたいなやつか?」
「せやで」
何の鳥か自信はない。
けど、雰囲気からして、そうだと考えた。
「別に珍しくもないだろ?」
「せやかて仲がええやん!」
確かに、2羽で行動しているのが数組いる。
(もしかして、おしどりかな?)
「夫婦かな?恋人同士かな?」
話を合わせて見た。
仲が良さそうなのは事実だからだ。
ただ、カモらしき鳥を見る彼女の目が何となく寂しそうに見えた。
| 固定リンク | 0
「(019)小説No.451~475」カテゴリの記事
- [No.475-2]食堂の匂い(2013.08.28)
- [No.475-1]食堂の匂い(2013.08.27)
- [No.474-2]迷子のコリラックマ(2013.08.25)
- [No.474-1]迷子のコリラックマ(2013.08.23)
- [No.473-2]私でした(2013.08.20)
コメント